ユーザビリティ
Webサイトなどの利便性、操作性、視認性などをトータルした使いやすさのことをいいます。
概要
ユーザビリティは、本来は用途自体が非常に広く、機械の使い方、説明書、見た目等々、いろんな場面で使われます。
ここでは主にWebを中心に記載します。
Web上で扱われる「ユーザビリティ」は、サービスの便利さから来る「利便性」、サイトの動きや速度、レスポンスなどの「操作性」、一目でどのページに行くかわかる「視認性」など、それらを総合的または複合的に見てストレスが少ないWebサイトやページのことを「ユーザビリティの高いサイト」というふうに言われています。
ユーザビリティの高いサイトは、土台がしっかりしたWebサイト設計なしにはなかなか作れるものではありません。
したがって、この高いユーザビリティを実現するためには膨大なアクセス情報や綿密な目標設計をもとに構成案に落としていく必要があります。
この用語のメモ
Webサイトの設計は、ふつう競合他社のベンチマークや自社のこれまでの顧客情報をもとに目標を立てることがスタート地点になります。
情報を収集するところから土台を作っていくため、この情報がないままサイトを作るということは、基礎工事をしないまま家を建てるのに等しいので、非常に危険です。
独創的な感覚や確固たる知識があればこの工程はある程度飛ばしても大丈夫と言えますが、企業サイトや通販サイトを作る際はこの工程をなくすとほぼ間違いなく行き詰ります。
ユーザビリティの高いサイトを目指すためには「情報収集が必要」ということが避けて通れない工程として認識していきましょう。
この用語の使いどころ
サイトを企画する初期中の初期の段階からユーザビリティは取り上げられます。
最初の設計では小さな差でも、年間運営していた場合、直帰率が5%くらいの差になるかもしれません。
5%直帰率が下がれば、月間のセッションが20,000セッションあった場合、1,000セッションが回遊し、そのうち5%がコンバージョンしたとしたら月間で20件の差、年間で240件の差につながります。
客単価にもよりますが、240件差となると売り上げも大きな差になるのではと考えます。
直帰率や離脱率に間接的な影響を及ぼすユーザビリティ向上の優先度が高い理由です。
関連用語
- モバイルユーザビリティ
- Googleサーチコンソール
Web担当・運営・解析・SEO問題集の例題問題
ユーザビリティに関連するジャンルの練習問題を掲載しています。Web担当・運営・解析・SEO問題集一覧から各ジャンルの問題にチャレンジできます。
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Q:次のタグのうちHTML5で使用できないタグを選んでください。
- iframeタグ
- strongタグ
- textareaタグ
- fontタグ
この答えの解説
fontタグは、HTML5では廃止されました。
CSSのfont属性でサイズ調整やカラー調整を行い、要素のフォントに装飾をつけましょう。
Q:次のタグのうち、存在しないタグを選んでください。
- mainタグ
- sideタグ
- headerタグ
- articleタグ
- preタグ
この答えの解説
sideタグは存在しません。
非常に似たタグ名にasideタグというものがあり、こちらは印刷物でいう欄外項目の表示にあてがわれます。
Q:pタグの入れ子(直下に入るタグ)で不適切なものを選んでください。
- imgタグ
- marqueeタグ
- spanタグ
- aタグ
- divタグ
この答えの解説
pタグはインラインタイプのタグなので、ブロックレベルタイプのdivタグやulタグは構文上入れ込むことができません。
Q:サイト制作の工程において正しいものを選んでください。
- ベンチマーク→デザイン→情報設計→構成・導線設計→コーディング→校正・公開
- 構成・導線設計→デザイン→情報設計→ベンチマーク→コーディング→校正・公開
- 情報設計→ベンチマーク→構成・導線設計→デザイン→コーディング→校正・公開
- ベンチマーク→情報設計→構成・導線設計→デザイン→コーディング→校正・公開
この答えの解説
サイト制作の前にまずベンチマークを行い、競合他社の状況を知るところからスタートします。
その後、自社の持っている情報をどう見せたいかを決め、そのためのサイト構成やサイトの目標達成のための道筋(導線)を決めていきます。
ここまでが基本的にディレクターの腕の見せ所で、その内容に沿ったデザインを依頼し、ブラウザ表示時の再現度の高い(質の高い)コーディングを行い、品質チェックを行った後公開となります。
例外はありますが、基本的にはこの流れで制作工程が進みます。
Q:顧客・取引先などをメインユーザーとし、自社の案内(会社概要・採用・商品・投資家情報など)や情報等を発信する目的を持つサイトのことを何といいますか。
- コーポレートサイト
- ブランドサイト
- コンテンツサイト
- 個人サイト
- ポータルサイト
この答えの解説
自信の会社についての情報を発信しているのでCorporate(企業)site(サイト)が正解です。
他のサイトはいずれも性質が変わります。
Q:ユーザーエクスペリエンスの説明として正しいものを選んでください。
- ユーザーが体験したサイトの情報を公開すること
- ユーザーのために技術者やデザイナーが経験を得ること
- ユーザーがWebサイトなどのサービスや情報を利用することで得られる経験のこと
- 閲覧されたユーザー数に応じて技術者が得られる経験を数値化したもの
この答えの解説
ユーザーエクスペリエンスは、製品やサービスを使用することで得られる経験のことを言います。
Web分野においては、如何にしてWeb内におけるサービスやコンテンツに満足できるサイト構築を達成できるかが大切で、マーケティング担当やディレクター担当、特にサイト構成を作るメンバーにおいて最も要求される要素になります。
Q:「referrer」(リファラ)の意味で適切なものを選択してください。
- 自サイトを紹介して流入した数
- クリックされた数
- 他のサイトから自サイトを検索された数
- 他のサイトから自サイトを参照し流入した数
- 他のサイトへ自サイトから遷移した数
この答えの解説
referrer(リファラ)とは、何らかの形で他のサイトから自サイトへ流入(参照)された際に計測されます。
計測したサイトはドメイン名などが表示されます。
Q:直帰率と離脱率を分析したもので反映すべき改善内容を選んでください。(対象はトップページのみとする。)
- 直帰率が高いが離脱率は低いので特に改善しない
- 離脱率は高いが直帰率は低いので特に改善しない
- 離脱率が高いので直帰率が低くても改善が必要
- 直帰率が高いので離脱率が低くても改善が必要
この答えの解説
トップページのみを対象としているため、直帰率改善は最優先事項になります。
直帰率を抑えることはサイト全体における回遊にも繋がります。
ファーストビューや下層リンクへのナビゲーションがうまく機能させることが重要です。
Q:「ページビュー」の説明について、正しいものを次の中から選んでください。
- ある期間のうち1回の訪問分で見られたWebページの数
- ある期間のうち1回の訪問分で遷移したWebページの数
- ある期間で見られたWebページの数
- ある期間で訪れた人数
この答えの解説
ページビューとは、ユーザーがWebページを開いた数(=見られた数)を示します。
記事元のページへ移動ユーザビリティに関わるよくある質問
Web制作って具体的には何をしますか?
全体的な工程としては、「打ち合わせ」「納期・見積」「サイトマップ」「構成案(ワイヤフレーム)作成」「デザインカンプ」「デザイン制作」「コーディング」「校正・テスト・品質管理」「公開」「運営・運用」をトータルとした工程になります。
これだけでもかなりの工程数になるかと思います。
各工程には普通、「納期」を設定しているため、各工程が遅れてくると、他の工程のスケジュールが圧迫されてしまい、タイトなスケジュールをこなさなくてはならなくなります。
ディレクターは主に前半の「打ち合わせ」から「構成案(ワイヤフレーム)作成」までを担い、あとは品質チェックや進行管理を中心に行います。
デザイナーは「デザインカンプ」及び「デザイン制作」、コーダーは「コーディング」と「校正・テスト」をそれぞれ担う形となり、Web制作の分業化が進んだ今、ざっくりですがこういった形で業務が行われています。
Web制作に必要なソフトを教えてください。
製作工程に応じて使いやすいソフトが大筋決まっていることが多いです。
構成案やサイトマップを作る際はMicrosoftの「Excel」や「PowerPoint」が鉄板です。
大まかなデザイン枠を作る分にはPowerPointがあれば十分作れますし、サイトマップやスケジュール・見積もりなどの情報は、Excelがほとんど使われることが多いです。
いずれもPDFに手軽に変換できる点も非常に使いやすい要因となっています。
デザイン面では、Adobeの「Illustrator」か「Photoshop」が鉄板で、まれに「Fireworks」を使用しているユーザーもいます。
一般的に紙媒体もやっている企業では、「Illustrator」を使用してサイトデザインを制作しているケースが非常に多いです。
コーディング等ではAdobeの「Dreamweaver」がもっとも有名ですが、テキストエディタでコードを作成できる力があれば、ワードパットソフトの「Terapad」やGithubが提供している「Atom」も非常に使いやすいです。
コーディング面においてはファイルのエンコードとHTMLやCSS記載のエンコードをあわせないと文字化けも起こしてしまうので、個人的には「Terapad」が使いやすいと感じています。
運用面、特にアクセス解析などにおいてはこちらもMicrosoftの「Excel」や「PowerPoint」が非常に使われます。ツールとしては「Googleアナリティクス」と「Googleサーチコンソール」を使います。
Excelはうまく使えば得られたアクセス情報からさらに様々な視点でのアクセス情報を拾い出すこともできるため、Excelを使いこなせることができれば大きな武器になります。
アクセス解析等はディレクターが兼任しているケースも多いです。
ざっと上げましたが、全てを担当する場合は「Excel」「PowerPoint」「Illustrator」「Photoshop」「Dreamwerver」「Googleアナリティクス」「Googleサーチコンソール」の7つをマスターすることで大半の業務が行える形になります。
浅く広く習得するか、深く狭く習得するかは得手不得手で決めればよいのではと思います。
Webサイトを作成する場合、最初に覚えた方がいいものは何ですか?
Webサイトの制作は、現在では分業化が当たり前になってきているため全てを習得しなければいけない訳ではありません。
そのため、デザインからやらないとダメ、コーディングからやらないとダメ、というのはなく、覚える順番は任意で決めてもらって問題ありません。
ことWebに関して言えば、覚えるというよりかは「盗んでいく」というスタイルが、覚える作業としては適切ではないかと思います。
出た数字をもって改善場所を伝える際どのように伝えると伝わりやすいですか?
大前提として「Webを大して知らない人でも分かりやすい」ものである必要があります。
数字を伝えるのももちろん大事ですが、何より「専門用語」をいかに使わずに説明や例えばなしができるかにかかります。
その場にいるメンバーの理解・共有が進めば改善にむけたスピードは早まり、決済決断は早まり、サイトの改善は早く進められます。
ひいてはビジネスチャンスのタイミングを増やすことにも繋がります。
専門知識が薄く困っています。何から覚えればよいですか?
現在実務で行っている方は、専門知識よりも自社・自社サービス知識を覚える方が最も良いです。
なぜならば、自社サービスに興味を持ってもらうためにどのような言い回しが良いか、伝わるかの基準を持てるからです。いわば、営業担当と同じです。
一個人の考えではありますが、これからマーケティングやWebサイト運営の勉強をされる場合においては、「正しい情報の集め方」を覚えることが近道かと考えています。
自身の「提供したい情報」がどんな検索キーワードで来てくれるのか、またそういった「検索してくれた人をどうさせたいか」ということを考えることがWebでのマーケティングや運営の第一歩になるのではないかと思っています。
絶対にやってはいけないSEOは何ですか?
一言で言えば、「ブラックハットSEO」全般に言えることです。
検索結果を欺くような対策は、かなり早い段階でGoogle検索エンジンからの「手動による対策」が行われてしまいます。
具体的には不要な外部リンクの設置やコンテンツの書き写しなどが上げられます。
この対策が横行していたときは、本来検索結果に上がってはいけないものが検索結果に表示されてしまうため、Google検索エンジンのリソースを大幅に消費してしまう事態を招いていました。
最近では不要なサイトはインデックス登録自体がされないように対策されているため、なかなかインデックスが増えてこない場合はサイト全体の情報品質を疑ってみたほうが良いかもしれません。
そもそもサイト運営は何人体制でやるべきですか?
自社企業サイトの運営だけを主体とした業務であるならば、「Googleアナリティクス主担当」「更新作業主担当」「他部署連携主担当」の3人体制であれば、よほどの業務量でない限りは問題ありません。
但し、ECサイトになると「商品企画」「SEO」「広告運用」「梱包発送」などなどかなり裾野が広がり数十名規模の人材が必要になります。
急激にインデックス数が減ってしまいました。どうしたらよいですか?
長く情報が更新されていない場合、インデックスのクロール頻度が下がり、インデックスから外れる可能性があります。
単一ごとのページを一つ一つ更新する必要はありませんが、文章を変更したり、ページを追加したりなど、サイトを常に成長し続けられる状態を保ちましょう。
そして更新したら、常にsitemap.xmlを作成し最新の情報をGoogle側に届けるようにしてください。
年齢別や地域別のアクセスはどんな時に使いますか?
一例ですが、特定の地域や年齢層、それから男女どちらかまたは両方に大きく支持されているのであれば、支持された層のトレンドを狙ったコンテンツや広告ワード、閲覧されてる時間帯に広告費用をかけるなどといった費用投資判断の指標に使えます。
レポートを用いて説明をするときどんなことに気を付けていますか?
基本的には良かった点→理由、悪かった点→理由を簡潔に伝えたあとに望みの薄い解決策でも良いので解決策を必ず伝えるようにしています。
決策を述べた後に別の解決策を思い付くこともあります。そうすると議論が発生するかもしれません。
それを発生させることこそがWeb運営で最も大事なことではないかと思います。
サイトのアクセス状況を見るにはどうすればよいですか?
すでにGoogleアナリティクスのアカウントがあることが前提ですが、Webサイトを運営している担当者もしくは担当部署にお手持ちのGoogleのメールアドレスをお知らせください。
担当者もしくは担当部署にてアカウント設定を行い、設定完了すればご自身のGoogleアナリティクスのアカウントにWebサイトが追加され、様々な情報が閲覧できます。
権限の状態によっては細かい設定もできるようになります。
ユーザーエクスプローラーの活用方法を教えてください。
ユーザーエクスプローラは個人個人が持っているtoken情報をもとにユーザーを追えるものになります。
その性質から「サイトの遷移」「再訪頻度」「コンバージョン後の行動」等も追えます。
コンバージョンまでどうしたか、だけでなくコンバージョン後に何をしているかを見ていくことで「どんな情報を探しているか」「その情報をどうしたら見つけやすくなるか」といった対策をたてられます。
すなわち、再訪率の向上やシェア獲得率の向上にむけた改善に取り組むことができます。
アクセス解析レポートを作るうえで大切なことは何ですか?
まずは必要以上に情報を入れすぎないようにした方がよいでしょう。
沢山記載することは大切ではありますが、数値を見てもらい理解してもらうには沢山の情報は邪魔になります。
具体的には、資料のボリュームと話するボリュームが同じ位に量を調整すると伝わりやすいです。
Googleのアカウントをとった後、何をすればよいですか?
Googleアナリティクスのサイトに移動し、ログインしてアカウントに入場してください。
なお、アカウント登録した直後であれば、なにも登録されていないはずです。
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